【感想】アイデアのちから 必要なのは記憶に残るアイデアを発見するちからだ!

 

アイデアのちから

アイデアのちから

 

 

今回の記事では「アイデアのちから」をご紹介します。

 

著者
ハース,チップ
スタンフォード大学経営学部教授(組織行動論)
ハース,ダン
デューク・コーポレートエデュケーションのコンサルタント。ニューメディア教科書会社「シンクウェル」の共同創設者

「Book著者紹介情報」より


読んだ理由
メンタリストのDaiGoさんがYoutubeの動画内で紹介されており、「クリエイティブな人間になりたい!』と思って読んでみました。率直な感想としては、実際に提案力が必要な営業職として働いている自分にとって、ヒントとなるテクニックが盛りだくさんの内容でした。

本書の結論

記憶に焼きつくアイデアを発見することができれば、アイデアを生み出すのと同じくらいの効果が得られる。そのアイデアを発見する技術を身につければ、アイデアを創造する人に勝つことができるとのことです。

どんな人におすすめか
・人の記憶に残るアイデアをつくれるようになりたい人
・説得力のあるアイデア、提案をつくれるようになりたい人

この本を読んで得られること

・人の記憶に焼きつくアイデアの見つけ方
  

本の目次

序章 アイデアのちから

第1章 単純明快である
第2章 意外性がある
第3章 具体的である
第4章 信頼性がある
第5章 感情に訴える
第6章 物語性
終章


〜個人的に印象が残ったポイントを3つご紹介〜

1:具体性のあるアイデア
本書では、記憶に焼きつくアイデアの共通点として1章ごとに1つずつ、事例を交えて説明する構成になっています。その中でも実際に取り入れやすそうだと思ったのが、「具体性がある」というとこです。抽象的な話をされる場合と、具体的な話をされる場合、大半の人は具体的な話をされる方が、理解しやすく、記憶もしやすいです。なぜなら具体的な話は特定の人々の特定の行動である場合が多いからです。本書で紹介されている事例として自然管理委員会が自然環境を保護する対象地域の買取についての話がありました。対象地域買取のための寄付を募集する手段として、対象地域を馴染みのある具体的な名前に変更した結果、地元団体や政策立案者により意識されるようになりました。
具体的にすることは、6つの原則の中でも難易度が低く、受け入れやすいアイデアということ説明されています。
 

2:物語性があること
イデアに「物語性」を入れ込むことも、6つのアイデアで取り入れやすく効果的な原則の1つと紹介されています。物語が記憶に残りやすいのは、「聞いている人の頭の中で、空間的な類推を行っているから」とのことです。本書で紹介されている事例で人間関係の悩みを、物語性を使って解決したものがありました。人間関係で悩んでいる人に、過去の人間関係の問題がどうやって発生したか、行動、発言、状況、周りの人々、場所を思い出し、その後問題が解決に向かい、ストレスから解放されることを想像してもらうことを毎日5分間実践してもらいました。その結果、悩みにうまく対処できるようになりました。頭の中で物語というシュミュレーションを行うことで、実際に行動するときに使われる、同じ脳の部位が使われるということです。頭の中で物語を具体的に作り、シュミュレーションすることが重要です。シュミュレーションすることは実際の行動に準じる効果があり、抽象的なアイデアにはない効果を与えることがわかりました。
この話は、スポーツ選手が行うイメージトレーニングもこれに近しいものがあるのかと個人的に思いました。

3:記憶に焼きつくアイデアを発見できれば、アイデアを創造する人にも勝てること
上記目次に記載している6つの原則を使用すれば、誰でも記憶に焼きつくアイデアをつくることができるということです。しかし、アイデアをつくるのは創造力が必要です。そこで、本書ではアイデアをつくることはできずとも、発見することは比較的容易にできると言っています。実際に本書でも発見されたアイデアが紹介されており、全て記憶に残りそうなとても興味深い話となっています。1人が生み出せるアイデアの数はかぎられていますが、発見できるアイデアは6つの原則に沿って注意深くものごとを観察すれば、発見することができると言っています。


感想
以上、アイデアのちからの紹介となりました。
私自身、クリエイティブな仕事が苦手で、日々自分の創造力のなさに嘆き悲しむことがありますが、本書を読んで少し勇気をもらえました。創造できなくても、発見はできる。この言葉を信じて、今回学んだ6つの原則を心にとめておき、少しでも創造力のある人間になりたいと思います。

終わり。